ネットワークエンジニアにもいろいろなエンジニアがいますので、
「絶対にこれだ!」
とは言えないのですが、僕が経験してきた中で、ネットワークエンジニアとは以下の4つの仕事に分けられると思ってます。

ネットワークエンジニアの仕事
1.計画
2.工事・運用
3.監視
4.保守

 

就職活動や転職活動において、会社紹介や先輩社員の説明で出てくるような用語だと思ってますので、僕なりに説明してみようかと思います。

ちなみに僕が経験したのは、「1.計画」と「4.保守」です。

社会人1年目〜6年目の6年間に保守業務、7年目〜11年目の5年間に計画業務を経験してます。

ただ、1年目〜6年目に、工事・運用業務も少し経験してます。

監視業務は1度も経験したことがありません。

 

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ネットワークエンジニアのお仕事

1.計画

 

計画業務は、いわゆる上流工程です。

「企業」というのは、お客さま(個人だけでなく、法人つまり企業も含まれます)に対して、サービスを提供して、その対価としてお金をもらい、利益を上げて、成り立つものです。

そのため、「企業」として、社会貢献できるサービスを考えなければなりません。

 

計画部門は、営業部門からの意見(お客さまの意見の代弁でもある)や新しい技術情報などを集めて、
「こんなサービスを実現しよう。そのためには、このようなネットワーク機器が必要で、こういう構成で組む必要がありそうだ」
ということを決めていくことになります。

 

その際に重要なのが「お金(投資金:予算)」です。

そのサービスを実現するためにいくらのお金を使うことができるか考える必要があります。

こちらは営業部門との連携も必要です。

 

そのサービスをどのくらいの値段で売り、どのくらいの人数が買ってもらえそうか。

つまり、サービス開始後、どのくらいの収益を生みそうか。

これらを予測しつつ、赤字とならないサービスにするための方法を考えるわけです。

 

基本的に、サービス品質と費用はトレードオフ(どちらかを上げるとどちらかは下がる)になります。

例えば、インターネット接続で考えてみましょう。

 

サービス品質として、絶対に止まらないサービスを実現したいとしましょう。
(僕の経験上、ムリだと思ってますが‥)

1台のネットワーク機器だと不安です。

機械は必ず壊れるものだと考えないといけないです。

そのため、2台を並列に置いて、1台壊れてももう1台でサービスを継続させるように設置します。
(冗長構成:じょうちょうこうせいってよんでました)

いや、2台とも同時に壊れる可能性もありますよね?

例えば同じメーカーの製品だと、故障タイマーみたいものが存在して(これは本当にあるんです!)、特定の時間に2台とも同時に故障するとかね。
(機器を起動して、何日後に、自動的に再起動するバグなどあるんですよ!)
(「バグ」という用語はよく出てきますが、ソフトウェアの不具合、プログラミングミスのようなことです)

ですので、2台は異なるメーカーにしたほうがいいかもしれませんね。

いや、その2台が壊れるかも‥。

では、3台、4台‥。

とまぁ切りがありませんので、どこかで割り切る必要がありますが、それが「サービスをどのくらいのサービス品質で売るか」ということです。

 

あまりよい例ではないですが、あなたがインターネットをするよりも、銀行や株の売買などの企業向けのインターネットの方が、品質を上げるべきと判断することが多いでしょう。
(あなたもなんとなく理解できると思います)

あなたのインターネットは品質を落とすことになりますが、その分、安く提供します。

例えば、あなたの月額のインターネット料金は、5千円〜1万円くらいだと思います。

企業向けのインターネット料金では、10万円するものもあります。

 

このように、サービスの品質によってサービスの内容を変えて、そのサービスを実現するための予算を決めて、その予算におさめるように計画を行うのが、計画部門の仕事です。

いろいろな意見を集め、いろいろな技術情報を集め、実現していくので大変な業務ですが、最先端の技術やサービスの実現を考えるので面白い業務であると感じるエンジニアもいると思います。

 

2.工事・運用

 

工事・運用部門は、実際にネットワーク機器を購入して設置して、サービス提供するためのネットワーク構成を組む部門です。(工事部門)

そして、ネットワーク構成を組んだ後に、お客さまが追加されるたびに、ネットワーク機器にお客さまの情報を設定したりします。(運用部門)

 

計画部門が作成した、サービス内容やサービス品質、そして予算をもとに、予算に収まるようにネットワーク構成を組んでいきます。

 

当然ですが、ネットワーク機器が必要ですね。

10万円程度のものから1億円程度のものまでさまざまです。

これらはサービス品質と予算から決められます。

と言っても、基本的には計画部門である程度ネットワーク機器の選定は終わっていますので、工事部門の仕事はそれらを購入して実際に組んでいくことです。

 

工事部門のエンジニアもプロですが、そのようなネットワーク構成を組む業務を生業(なりわい:収入源として成り立っている)としている会社があり(SIR:エスアイアーってよんでました)、そのような会社に業務を委託することもあります。

委託とはつまり、
「お金を出すので、ネットワーク構成を組んでください」
と頼むことです。

僕の前職の会社は委託が多かったように思います。

簡単なネットワーク構成なら自社で作りますが、難しい複雑なネットワーク構成であれば委託してました。

 

委託するメリットは、経験を積んだプロが実施してくれることと、ネットワーク構成を組むあげ完成させることを保証してくれることです。

お金を払って委託することで、「ネットワーク構成は組めませんでした‥」となると、ペナルティーを科すことになります。

罰金ですね。

 

サービスを提供するために、
「いついつまでにネットワーク構成を作り上げないといけない」
というミッションがありますので、その約束を守る必要があります。
(自社の営業部門や経営層との約束ですね。いや、お客さまとの約束にもなるかもしれません)

もし、自社のネットワークエンジニアではその約束を守れそうになければ、そういった業務のプロ集団に任せるということです。
(自社のネットワークエンジニアの人数不足やスキル不足など)

 

自社のネットワークエンジニアより、他社のプロ集団に任せるということで、ちょっと情けないような気持ちにもなりますね。

自社で実施すれば、委託費用(数千万円になることもありますよ)が不要ですからね。

ただ、上記のような「約束を守ります」という契約を結び、守られなければペナルティでカバーできるというのが業務委託の良いところなのだと思ってます。
(僕の主観が少しあるかもしれません)

 

とにかく、このようにして、自社または他社により、ネットワーク構成を組み、サービスを提供できる準備をするのが工事部門です。

そして、サービスを開始したら、お客さまが増えていくのですが、そのお客さまがサービスを利用できるように、ネットワーク機器に設定を行う部門が運用部門となります。
(開通部門とよんだりしますが、会社によっていろいろ呼び方があります)

 

ここまでで、お客さまにサービスを提供し、収益を作り出すことができましたね!

 

3.監視

 

監視部門は、サービスが停止したり、品質が落ちていないか管理する部門です。

 

なんどもいうようですが、ネットワーク機器は機械ですので、必ず壊れたり不具合が発生します。

絶対に避けられません。

数万円する機械でも数千万円、数億円する機械でも一緒です。

バグってそういうものです。

機械を作るエンジニアも機械を壊そうと思ってバグを作るわけではないです。

バグは不注意でしょうね。

 

そのように、壊れることは前提なので、ネットワーク機器が壊れていないか管理するソフトウェアがあります。

定期的に死活監視(しかつかんし)、つまり、
「動いているか?」
と問い合わせて確認し続け、応答がなければ故障していると判断したりします。

他にも、むしろ一番いいのですが、お客さまから
「通信ができなくなった!」
という連絡を受けて故障を判断することもあります。

故障を管理するソフトウェアでは認識できない故障もあるんですよ。
(これがネットワークエンジニアで一番やっかいな故障です‥)

 

そのようにして、サービスが継続しているかどうかを管理する部門が監視部門です。

サービスは基本的に24時間365日提供するものが多いですから、24時間監視が必要です。

会社によって違うと思いますが、僕の会社では、3交代勤務という勤務で、24時間常時人が監視ソフトウェアがあるパソコンの前に待機してました。

僕は監視業務の経験がないのですが、1日のうち、
「9時〜17時監視するグループ」
「17時〜9時まで監視するグループ」
「休みのグループ」
で分かれており、日によって任務が変わるようなイメージだったと思います。

 

「17時〜9時まで監視するグループ」がやばいですよね!
16時間勤務になります。

あっているかな?

なんか違うかも。
(違ってたらすみません)

16時間勤務ですけど、翌日は丸一日休みだったように思います。

また、深夜にサービスが安定していて、何も起こっていない穏やかな日は、目をつぶっている人もいたように思います。

 

「一度サービス提供すれば終わり」ということはなく、必ず、サービスを継続するために対応が必要です。

その1つが監視業務ですね。

ただ、監視するだけでは意味がないです。

壊れたら直さないといけません。

監視部門は監視するのが業務です。

直すのは含まれていません。
(が、簡単に直せるような操作だけは実施することはありました)

直すのは別の部隊で、保守部門です。

 

4.保守

 

保守部門は、ネットワーク機器が壊れたら直す部門です。

 

単純に、「ネットワーク機器のこの部品が壊れた」と分かれば、その部品を交換するだけで良いので比較的簡単です。

一番やっかいなのが、監視ソフトウェアでは正常なのに、お客さまから「通信ができない」という連絡があった時です。

いや、通信ができないならまだいいです。

 

「通信ができたりできなかったりする」

とか

「通信の品質が落ちたような気がする」

という、中途半端な不具合が一番やっかいなのです。

 

原因はいろいろあります。

そのため、どこが悪いのか1つずつ調査していくことになります。
(故障切り分け作業ってよんでました)

ここからここまでは正常のようだ、と、故障箇所を特定していく方法がよく使われます。
(PingとかTracerouteとか聞いたことがあるかもしれません)

他にも、ネットワーク機器にログインして、機器自体が何かメッセージを発していないか確認します。
(Syslogっていいます)

 

物理的な作業として、ケーブルを交換してみたり、装置を再起動してみたり(基本は最終手段)、あらゆる手を使って、故障部位を特定していきます。

部位が特定できたら、そこを直すのが、保守部門です。

 

保守部門の仕事のきついところは、「いつ故障するかわからない」ことです。

24時間365日、呼び出しがあります。

休暇中でも関係ないです。

 

といっても、ホワイト企業であれば、「○日は海外旅行に行きます」など、事前に連絡しておけば、「その日は○さんいないから、●さんに連絡しよう」と配慮してくれるのが普通です。

就職活動/転職活動者は、ぜひそのような会社を選びましょう。

面接などで聞いておくべきだと思います。

 

サービス内容によっては、「平日の9時から17時までしか提供しないサービスなので、それ以外の故障は直しません」というサービスもありますので、そういう場合は対応しなくてよいです。

ただ、ここが難しいところで、そのようにキチンと割り切る会社が少ないのが日本企業のような気がしてます。

「お客さまは神さまである」ということで、サービス内容に関わらずとにかく直す企業が多いように思います。

お客さまから見ればいいことですが、安価なサービスなのに高価なサービスと品質が同じようになってしまい、その対応のための出費が増えてしまうという難しい問題もありますね。

 

以上のように、監視部門が故障を検知したら、それを直すのが保守部門です。

まとめ

 

ネットワークエンジニアの仕事のイメージが湧きましたでしょうか?

ネットワークエンジニアといっても幅広いので、この記事の仕事だけでないことをご了承ください。

 

また、上記では4つに分けてますが、4つや3つを1部門にしている企業もあります。

むしろ僕の会社も最初はそうでした。

計画・工事/運用・保守業務と監視業務で、2つに分かれてました。
(だから、冒頭に記載してるように、社会人1年目に保守業務と工事業務を経験しているのです)

 

部門をサービスごとに分ける、部門をサービスではなく役割で分けるなど、いろいろな考えがありますので、その会社によります。

というより、さらにいうと、その会社というより、その会社の時期、いや、経営層によるかなぁ〜。

 

まぁ変わることがあるということです。

 

また、人数の少ない会社であれば、すべてを1人や2人で対応するという会社もあると思います。

人数が少ない分、管理するネットワーク機器が少なく故障が少ない場合もあるかと思いますが、全てを少人数で対応するのは、キツイように感じます。

ただ、自分が計画して、自分が工事した装置であれば、監視や保守がしやすいというメリットもあります。

工事中にネットワーク機器に慣れることができますからね。

 

僕の会社ではここが1つの問題点でした。

上記のように4つに部門が分かれていると、部門間の意思疎通や技術継承が難しいのです。

保守部門は今まで触ったことがないような装置の保守をすることになり、保守対応が遅れてしまった、とかね。

 

そういうのをいろいろ経験してどういった部門を作るのか、そういったことがうまくできる管理職や経営層が、ネットワークエンジニアとしてはありがたいですね。

就職活動や転職活動で見極めるのは難しいでしょうが、できればそのようなことができているか確認して、就職先を決めるとよいかと思います。

がんばってください!

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