ネットワークエンジニアの仕事について、就職活動や転職活動における先輩の声などでわかると思いますが、もっと具体的に知りたい人もいるでしょう。

僕はもうネットワークエンジニアではありませんが、11年間の経験があります。

忙しい現役のネットワークエンジニアに代わって、僕の経験をさらけ出すことで説明してみようかと思います。

人生における大事な選択である「就職」を、良い結果にするべく、参考にしてみてください。

今回は社会人5年目の2011年の物語です。

 

参考:過去の物語は以下の記事です。

 

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社会人5年目(2011年:26才)

1.組織変更!

 

社会人5年目に、会社の中で大きな組織変更がありました。

部署全体の構造がすべてガラッと変わりました。

 

僕が所属していた部署はもともと、保守業務を主として、計画・工事・運用業務などもちょっとだけやる部署でした。

これが、完全に保守だけをする部署になりました。

 

要は、「計画部署」、「工事・運用部署」、「監視部署」、「保守部署」のように、完全に分かれる組織構造です。

以前は、中途半端に分かれていた感じですね。

あるサービスについては計画・工事・運用・保守を1つの部署でするが、他のサービスは、計画と工事・運用と保守が分かれて3つの部署でやっていたなど、バラバラだったものが統一されるようになりました。

 

僕は、社会人1〜4年目に担当したインターネットVPNサービスと法人向けインターネットサービスの保守業務の主担当になりました。

保守業務だけをやることになるので、「2つのサービスを担当しても大丈夫だろう」という判断でしょうね。

2つのサービスにおいて、故障が発生したら調査して直すのが主な仕事となります。

その他、ネットワーク機器の故障交換用部品を管理する(在庫管理のようなもの)のも仕事でした。

 

また、2つのサービスの主担当でありますが、補助がいませんでした。

つまり1人体制です。

今までは2人体制でしたが、今回から1人体制となりました。

ただし、同じ部署の他のサービスの主担当が補助になります。

僕も、上記2つのサービスの主担当ですが、他のサービスの補助になります。

 

こうやって、同じ部署内で協力していくような体制となりました。

これだけ聞くと、良い組織改正に感じますか?

ただ、問題が発生します‥。

 

2.引き継ぎがうまくいかず残業!残業!残業!

 

僕は組織変更が嫌いです。

うまく組織変更が進んだことがないからです。

 

今回の組織変更で問題が発生します。

僕の部署では、計画・工事/運用・保守業務をやっておりました。

つまり、計画と工事と運用業務を、それぞれ新しい部署へ渡す(引き継ぎっていいます)必要があるわけです。

計画と工事業務は問題なく引き継ぎできました。

問題は運用です。

 

運用業務とは、サービスにおいてお客さまが契約されたら、そのお客さまがサービスを使えるよう、ネットワーク機器に設定を行うことだと思ってください。

設定内容(コンフィグ)はそれほど難しくありません。

お客さまごとにIPアドレスを変えるくらいで、他にも暗号化処理の設定やルーティング設定などもありますが、ちょっと考えるとわかるような、ほぼフォーマットが決まっている設定です。

 

ただ、この運用業務を、新しい運用部署が受け取らないのです。

理由は以下です。

新しい運用部署が運用業務を受け取らない理由
・「インターネットVPNサービス」と「法人向けインターネットサービス」の運用業務である、ネットワーク機器の設定は、コンフィグを作成して、それを設定する作業である

・私たちの部署は、基本的に、「運用システム」に対して、IPアドレスなどのお客さまごとの個別パラメーターを入力するだけで、運用システムがコンフィグを自動で作成して、そのままネットワーク機器に設定できるようになっているサービスの運用業務しかしない(できない)

・部署内には社員(ネットワークエンジニア)だけでなく、たくさんの派遣の人もいるがその人たちはネットワークエンジニアではなく、コンフィグを作成できない

・上記のような「運用システム」を用意できていないサービスの運用業務を引き継げない

 

運用システムとは、設定作業自動化システムのようなものです。

僕が担当しているサービスもそうですが、お客さまが追加された時の設定は、お客さまごとでほとんど変わらないです。

そのため、設定における共通部分が多くあります。

手順書の作成もワードやエクセルでやってましたが、お客さま固有のパラメータ(IPアドレスや暗号化キーやお客さまの契約番号)をパラメータシートに入力すると、手順書のコンフィグが自動に作られるようにしてました。

これをシステム化すれば、手順書という紙ではなく、そのシステムから直接ネットワーク機器に設定すれば自動的にできますよね。

 

ただ、システム化はお金がかかるものです。

システム化できるサービスは、「お客さま契約数が多かったり、作業が多かったり、高収益を上げているサービス」に限られます。

人が作業をするより、システムを作る方が安くならないと作られないのが一般的でしょう。

今流行りのAIやRPAといった自動化システムも同じことだと思います。

人件費とシステム構築・運用費用を比較してシステム導入を検討しているはずです。

 

僕が担当していた2つのサービスは、システム化をするまでにはならず、手順書を紙に印刷して、手作業でネットワーク機器に設定をしてました。

その新しい運用部署はシステムに対して操作をするので、ネットワーク機器に直接ログインして設定する習慣がなかったわけです。

また、派遣担当などネットワークエンジニアではない担当者が実施することが多いため、直接ネットワーク機器を操作するのはリスクが大きいとか色々理由を述べてましたね。

 

こちらからすれば全部「?」ですけどね。

「システム化が必要なら受け取った後にシステム化すればいいじゃん」

「自社の社員のネットワークエンジニアだけで対応すればいいじゃん」

とか、色々言いたいことはありました。

 

でも、引き継がれることはなかったです。

こういった時に頼るのは上司でしょう!

自分の部署の上司がうまく説得して、相手の上司へ業務を引き継げればいいんですが、この時はうまくいきませんでした。

僕は自部署の上司が嫌いではなかったので大きく文句を言わなかったですが、嫌いな上司であれば「無能が!」って言ってたでしょうね笑(心の中で)

 

こういう業務の引き継ぎ問題は、働いていたらどこかで遭遇する課題だと思ってます。

基本的に、ほとんどの人は業務が増えることを嫌います

 

「その業務こっちに頂戴!」っていう人は少ないです。

そういう人は優秀な人が多いですね。

基本は、その業務が自分の部署が担当するに値しない理由を探し出し、そこを主張して業務を受け取らないようにします

 

これはいろんな部署でいろんなところで見てきました。

営業部門、総務部門、購買部門、技術部門、すべてにおいて。

 

僕は管理職になったことがないのでわかりませんが、業務が増えて自部署の社員が残業が増えたり、仕事がうまく回らなくなり対応が遅くなり別部署からクレームが入ったり、そういったことを避けようとしているのでしょうかね。

この問題は、僕が退職するまでつきまといますし、大きなストレスの1つになります。(今後の計画部門への異動後にもほぼ毎回発生する課題でした)

 

こういったこともあり、保守業務だけだから2つのサービスの保守を担当していたのに、運用業務が追加となりましたので、どうなるかわかるでしょう。

 

業務量が急増します。

残業が多くなっていきます。

 

僕の会社では残業時間は制限がありました。

月に70時間程度だったかと思います。

僕はそれを超えたこともあったかと思います。

ただ上司は理由を把握してます。

残業時間に制限があっても、強く「守れ!」と言ってこなかったです。

むしろ手伝ってくれましたし、他の業務担当の人に作業を振ってくれました。

 

作業自体は全然大したことないです。

頭もほとんど使わずできます。

ただ、「」が多いんですよね。

 

「システム化とかしてもいいのではないか?」と思うのですが、他のサービスと比べそこまでではない。

中途半端な感じですね。

 

また、企業文化でしょうけど、フリーソフトウェアなどでシステム化をすることは好ましくないものとされていました。

システム屋(専門業者)に業務を委託して、システムを作ってもらい、システムを保守してもらわないとシステムを作れませんでした。

 

作ったシステムがネットワーク機器へ誤って設定し、大故障を引き起こした時、責任の所在がそのシステムを作った人になるからです。

そうならないように、そうなっても責任を外部へ押し付けられるように(?!)、システム屋(専門業者)に頼むのは必須でした。

 

だから、自分たちだけでお金をかけずになんとかするという方法が取りにくい企業文化でしたね。

会社によりますし、会社として考え方が変わることもあります。

特に、上司ではなく、経営層(社長含む)が変わると、ガラッと変わることが多いです。

 

・システムを分散化していたら非効率だからクラウドを構築し集中化したほうがいいという経営層

・クラウドに集中させるとクラウドが一点集中になり、そこが故障したら全部故障することになるから分散化したほうがいいという経営層

 

時代により経営層の考えが変わることは結構あります。

別の記事にも書きましたが、どちらも悪い考えではなく、50対50くらいでちょっと立場や時代や技術の進歩が変わればどちらかに少しだけ軍配が上がるようなことばかりです。

そういったときは、どちらにすべきかの判断が難しいものです。

 

3.ストレスが増え続ける毎日

 

残業続きでストレスは増えていきます。

が、残業代が出るので多少は緩和されていきます。

残業代に感謝ですね。

 

残業で疲れるのと他に、営業部門へのストレスが多くなっていきます。

営業部門はとにかく早期サービス提供を要望します。

お客さまの要望だからです。

 

でも、僕の部署では、作業手順書を作って承認を上司からもらって作業をするため、1週間くらい時間を要するというルールがあります。

営業要望はそれを逸脱してしまうのです。

 

この調整が面倒でした。

営業部門には同じことを何度も言います。

「ルールを逸脱するとチェックが曖昧になり、他のお客さまに影響が出るリスクが発生するのでできないんですよ〜」

ってね。

 

でも営業部門はお客さまのために僕を説得しようとする。

僕はそもそも「運用業務は本来自分の業務ではない」という思いもあるため、イライラが止まらないんですよね。

悪循環になっていきますね。

すべてのことに対してイライラしてきます。

社会人5年目からストレスが溜まっていき、11年目に退職することになるんでしょう‥。

 

まとめ

 

ネットワークエンジニア5年目を振り返ってみました。

 

組織変更は、うまくいけばいいことなんでしょうが、うまくいかないことが多いですね。

経営層と現場の考えが違ったり、現場同士でのコミュニケーションが悪いんだと思います。

 

今回の組織変更も、変更前に現場間で調整しておき、調整がうまく終わった後に、組織変更すればよかったんです。

組織変更を先にやるから、各部署の人数もそれにより減らされたりして、業務が引き継げなければ対応できなくなるんですよね。

 

また、僕の業務も

・事前にシステム化をしておく(そのために予算を確保する)

・僕が新しい運用部署に異動する

・業務を引き継げない分、人を運用部署からもらう

とか、いろいろ対応も考えることができたと思います。

 

それができなかった。

上司の責任だという意見が多かったですけど、会社全体のせいだと思いますね。

経営層も含めて。

このように「組織とはどういったものか」がわかってきた、社会人5年目でした。

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