僕は2007年から2018年の11年間、地方のISP(インターネットサービスプロバイダー)で、ネットワークエンジニアとして働いてました。

「ネットワークエンジニアは英語は必要なの?」
という質問の答えは当然いろいろあると思いますが、僕の場合は、
「なくてもいいですが、ちょっとは使います。また、英語できる人のほうが優秀なエンジニアのイメージがあります。」
って答えになります。

 

よく「インターネットはアメリカから発達したから、情報は英語だ」っていう意見もあると思いますが、もうかなりの情報が日本語で存在してます。

入門書や上級者本についてもそうです。

 

確かに、新しい情報は英語のほうが早いでしょうけど、英語力を持つ人が日本に情報を持ってきてくれます。

それらの日本語の情報を活用するだけで、ネットワークエンジニアとして生計を立てることは可能です。

とりあえず僕は11年間大丈夫でした。

ただ、まったく英語を使わなかったわけではありません。
どんなことで英語を使ったかをご紹介したいと思います。

 

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ネットワークエンジニアの英語

1.ネットワーク機器の設定

 

インターネットの世界は、たくさんのネットワーク機器(ルータ、スイッチ、サーバっていいます)やケーブルで成り立ってます。

このネットワーク機器は、日本メーカーもありますが、米国メーカーが多く、設定(コンフィグっていいます)は、英語チックです。

一番有名な、Cisco(シスコ)というメーカーの設定を、このサイトで見てみてください。

interface Vlan1
ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
no ip directed-broadcast (default)
crypto ipsec client ezvpn ezvpnclient inside
ip inspect firewall in
no cdp enable
bridge-group 1
bridge-group 1 spanning-disabled

 

なんか呪文みたいですよね笑

プログラミングをしたことがある人ならそれと似たようなものです。
要は、ネットワーク機器に命令文を指示するわけですので。

上記については英語ではないですね。
英語チックなだけで。

つまり、ネットワーク機器の設定については、英語ではなく、新しい言語を勉強するイメージになります。

 

ただ、このネットワーク機器の設定をするときに、
「こういう設定はどうやるんだろう?」
と思うことが出てきます。

このときに、その設定方法が日本語に訳されていないことや、日本語のウェブサイトやブログに情報がないことがあります。

そういった場合に、英語力が必要になります。

 

僕がよくネットワーク機器に設定していたのは、2007年から2012年の頃でした。

そのころは、Cisco(シスコ)というメーカーの情報は結構日本語で学べました。
でも、Juniper(ジュニパー)というメーカーの情報は少なかったです。

2019年の今は、増えてきていると思います。

それでも、細かい、あまり一般的ではない設定などは、英語で調べることがあるかもしれませんね。

そういう時は英語が必要になるかと思います。

 

2.ネットワーク機器のトラブル対応

 

ネットワーク機器は機械ですので、当然トラブルが起きます。
壊れたり、動かなくなったり‥。

 

そのトラブルに対応するための方法についても、調べることがありますが、英語でしか情報がないことがありますね。

 

トラブル対応として、とりあえず何も考えずに、ネットワーク機器を再起動することもあります。

ただ、お客さまがたくさん収容されている(そのネットワーク機器を通じて通信するお客さまがたくさんいる)場合は、再起動しないことが多いです。

そのトラブルが、「一部のお客さまに影響があるだけで、他のお客さまには影響がない」という場合もあるからです。

そのようなときに、すべてのお客さまに影響が出るような対応(再起動の多くはこれに当たります)は、他のお客さまに迷惑がかかるから実施できないのです。

 

つまり、トラブルが一体どういうものか細かく調べる必要があるわけです。

マニュアルを調べたり、Googleで検索したりします。

 

また、ネットワーク機器は、
「ここが壊れた」
「壊れそう」
というメッセージを発してくれます。
(syslog:シスログ、SNMPTrap:エスエヌエムピートラップなんていいます)

これらのメッセージはほぼ英語です。

ただ、過去の日本人のエンジニアたちが、このようなメッセージを日本語に変換するソフトウェアを作ってきてます。

そのため、そういうソフトウェアを導入することで、英語に触れることなく、トラブル対応することもできます。

 

僕がトラブル対応をしていたのは、2007年から2012年の頃です。

こちらについても日本語は少なかったので、英語のメッセージをGoogleで検索して英語のサイトを見ることもありました。

 

3.外部のエンジニアとメール

 

2009年から2012年は、インターネット関係の仕事についてました。

インターネットって大きくいうと、世界中のISPや企業や学校のそれぞれが、自分の配下(お客さまなど)を管理して、それらが集まってできてます。

その1つが、Googleだったり、Amazonだったり、僕の前職の会社だったり、ソフトバンクだったりします。

「管理」とはいろいろありますが、その1つがIPアドレスの管理です。

インターネットをしているあなたのパソコンやスマートフォンには、世界中で一意に識別できるIPアドレスという番号が付いてます。

この番号があることで、誰がどのウェブサイトの情報が必要かわかるわけです。

 

例えば、このブログのこの記事のデータをあなたのスマートフォンに送りたいとき、アクセスしてきたあなたのスマートフォンのIPアドレスの情報をもとに、僕のサーバから情報を投げてます。

 

よく、いかがわしいウェブサイトとかで、「あなたはiPhoneが当たりました!あなたは○県に住んでいて、インターネットプロバイダーは○です」って出てきたりしてあせったことありませんか?

あれは、あなたのスマートフォンのIPアドレスの情報から検索されてます。
ただ、それ以上の情報を調べることはムリです。
あなたの住所を把握することは不可能です。
(ですので、住所を教えたり、メールアドレスを教えたりしないでください)

警察以外はね。
警察はできます。(ISPに協力要請することで調べます)
だから、爆破予告とかですぐに逮捕されるんですね。
悪いことはやめましょう。

 

さて、このように、「世界中」のISPや企業がIPアドレスを管理してます。(それぞれのISPや企業のまとまりをAS:エーエスってよんだりします)

そして、ネットワーク機器やケーブルを介して世界中が接続され、それぞれのASが、「僕はこんなIPアドレスを管理してます」って情報交換をしています。

こういったとき、「新しいIPアドレスを管理することになりました」とか「IPアドレスを管理対象から外します」とか、情報がアップデートされることがあります。
(お客さまが増えた時とか、減った時とか、いろいろな要因で)

 

「世界中」のAS同士がやり取りするのですが、これらのやり取りを、英語のメールでやることが多かったです。
2009年から2012年の時はそうでしたが、2019年の今は、人間がメールでやり取りせず、特定のサーバにそういう情報を集めて管理する仕組みができたりしてます。(RADbとか)

ただ、当時のメールのやり取りは、基本は定型文です。

「○のIPアドレスが追加になりました」

とか、決まった英語でメールを書いて送信するということが多かったです。

相手から来る英語も、基本は同じような英語ばかりでした。

そのため、苦労することもなく、また、英語力が上がることもありませんでした。

 

たまに、トラブルがあった時に、英語のメールで来る時がありましたが、そういう時は、今までの英語力を駆使したり、Google翻訳を使って訳してみたりして、対応したことがありました。

ですが、まれです。

年に5回もなかったように思います。

 

4.情報収集のための海外出張

 

僕は優秀な人材(笑)だったので、海外出張に2回行ったことがあります。

シンガポール(2015年)とマカオ(2017年)です。

海外出張に行く人は、社内でほとんどいなかったため、優秀だったんでしょう(笑)

 

さて、海外出張ということは英語が堪能だったかというとまったくできませんでした。

TOEICは600点程度、海外留学経験なし、初海外もこのシンガポールの出張でした。

 

まったく英語ができないのになぜ行けたのか?

 

まず、交渉のような仕事ではなく、基本は情報収集のために行きました。

セミナーがあったんですね。

それに参加して、新しい技術や情報を収集してくるのが仕事でした。

 

さらに、コーディネーターとして、英語ができる協力会社の人が付いて来てくれました

そのため、英語を使わなくてもなんとかなったのです。

セミナーも、同時通訳付きでした。

 

英語を使ったのは、ホテルでのチェックイン/チェックアウト、あと、ホテルの部屋で休んでいたら掃除の人に出くわし、挨拶をした時、くらいです。

現地のエンジニアと会話もしましたが、「飛行機で何時間くらいかかって疲れたよ〜」と、通じたかどうか分からずなんとかしゃべったって感じでした(笑)

 

ということで、僕の場合は、海外出張でも、英語はほぼ使ってません。

 

5.英語の契約書

 

2013年から2018年は、会社の中でも最先端のことをやる部署でした。

新しい技術や装置を研究し、お客さまへのサービス提供のためにそれらを導入する計画を行う部署だったからです。

 

その中で、今まで日本に導入したことがないような海外メーカー装置を導入することがありました。

その時、英語でそのメーカーと契約を結ぶ必要があり、契約書を読むことがありました。

 

とりあえず、契約書を訳しながら読んでみました。

目的は「自社に不利な契約になっていないか」でした。

ただ、ムダな努力で終わります。

そもそも、僕は、そういった契約書を確認できる専門家ではありません。

日本語だとしても、分からないです。

 

つまり、英語で意味を理解できたとしても、その内容が自分が成し遂げたいこと(今回でいうと自社に不利かどうか判断すること)ができないと意味がないのです。

「英語ができる」というのは、英語を訳して理解できるということではダメで、その先が重要だということがここでわかりました。

 

洋書を辞書なしで読めても、その洋書に書かれたことを実践して、人生や仕事に生かさないと意味がないということです。

日本語の本を読む時も一緒ですよね。

英語で訳すだけだとまったく意味がないですね。

 

結局この時は、そういった契約関係の専門家へ外部委託して確認してもらいました。

つまり、英語は使ってません。

 

まとめ

以上が、11年のネットワークエンジニア経験での英語でした。

あくまでも参考に、「そういう人もいたんだな」という感じで思ってください。

 

1つだけいうなら、僕のイメージだと、英語ができるネットワークエンジニアは「優秀で知識も豊富にあるし、トラブル対応も早く、仕事もできて、収入も高い」です。

僕の会社の中では、そういう人がいなかったし、そういう人がいても収入が高くはなかったと思います。(会社の給与体系や環境上)

そもそもそういう人は、外資系の企業や優秀な企業で活躍しているイメージでした。

また、一般的な企業にいても、セミナーなどで、英語で受け答えできたりするエンジニアは、やはり優秀なイメージがあります。

 

「ネットワークエンジニアは英語は必要なの?」
という質問ですが、僕の答えはこうです。

・英語がなくてもネットワークエンジニアとして働けるが、多少の英語に触れることは覚悟したほうがいい

・社内で飛び抜けて優秀な人材になるためや、給料が高い企業に行きたいなら、英語で情報収集をして、優秀なエンジニアになるほうがいい

・ただ、まずは日本語で集められる情報だけでいいので、その情報で優秀にエンジニアになり、さらに上を目指すために、英語を学び、英語で技術や情報を学んでいき、もっと知識を増やしていくことがいい

 

僕はこんなエンジニアにはなれませんでした。
憧れてましたね。

社内より、他社でそういうエンジニアをいっぱい見てきました。

やっぱり外資系の企業のエンジニアが一番カッコよかったです。

 

2019年の今は別の道を選択してますが、英語ができれば幅広い情報をえられ、さらに、人によってはカッコよく見られると思ってますので、僕も英語を学び、英語も使いながら、脱サラを成功させたいと思ってます。

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